a.自己評価のバイアスと親近性バイアスが個々の内部監査業務に与える影響を評価する
b.利益相反を生じさせる可能性のある状況を分析する
内部監査人にとって、客観性は誠実性と並んで不可欠な倫理的価値です。
客観性とは、個人的感情や利害関係に左右されず、公正かつ偏りのない判断を行う能力を指します。
内部監査人は、自己の判断がバイアスや利益相反によって影響されていないかを常に評価する必要があります。
a. 自己評価のバイアスと親近性バイアスが個々の内部監査業務に与える影響を評価する
1. 自己評価のバイアス(Self-Assessment Bias)
自己評価のバイアスとは、自分の能力や判断を過大評価または過小評価する傾向です。
内部監査においては、次のような影響が考えられます。
- リスク評価の誤判定
- 統制の有効性を過大に評価して不備を見逃す
- 改善提案の必要性を過小評価する
内部監査人は、自己評価のバイアスが業務に影響していないかを意識的に検証する必要があります。
2. 親近性バイアス(Familiarity Bias)
親近性バイアスとは、関係が近い個人や部門に対して、評価が甘くなる傾向です。
影響例としては次の通りです。
- 知人や同僚が関与する業務に対して過小評価をする
- 組織内の権限者に配慮して問題を指摘しない
- 意図せずに公正性が損なわれる
3. 内部監査人の視点
- 自己評価や親近性バイアスを認識することが、客観性維持の第一歩です
- CIA試験では、バイアスが業務に及ぼす影響を正しく評価する設問が典型です
- 適切な手続として、同僚やレビュー担当者によるクロスチェックが推奨されます
b. 利益相反を生じさせる可能性のある状況を分析する
1. 利益相反とは
利益相反とは、個人の私的利益が職務上の判断や行動に影響を与える可能性がある状況を指します。
内部監査人においては、利益相反が発生すると客観性が侵害され、監査の信頼性が損なわれます。
2. 利益相反を生じさせる可能性のある状況
- 個人的関係:親族や友人が監査対象部署に所属している場合
- 金銭的利益:監査対象との間に経済的利害関係がある場合
- 過去の関与:以前、監査対象の業務に関与していた場合
- 社内政治:上司や経営者の圧力により評価が偏る可能性がある場合
3. 内部監査人の対応方法
- 利益相反の可能性を認識したら、該当業務から自らを除外する
- 適切な開示を行い、監査チームや管理者に報告する
- レビューや監査手続きを通じて客観性を補完する
4. 内部監査人の視点
- CIA試験では、利益相反の可能性を見抜き、適切な対応を選択する問題が典型です
- 客観性を維持するためには、自己認識、開示、レビューが重要です
まとめ
- 客観性は内部監査人の信頼性を支える基本的価値です
- 自己評価バイアスや親近性バイアスは、判断や評価の公正性を損なう可能性があります
- 利益相反を分析・認識し、適切に対応することが求められます
- CIA試験では、バイアスや利益相反の状況を正しく評価する問題が中心です


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