B-03. 客観性を促進する方針と、侵害を低減する可能性のある選択肢を分析する

CIA_パート1_B(01-06).倫理と専門職としての気質(20%)

a.内部監査人の再配置が必要とされる状況を評価する
b.個々の内部監査業務の実施又は監督を外部にアウトソースすることが適切な状況を評価する
c.侵害の開示が必要な場合を判断する
d.贈答品、便宜及び報酬を受け取ることが不適切な状況を認識する

内部監査人の客観性は、組織に対する信頼性の根幹です。
客観性を促進し、侵害のリスクを低減するためには、方針や実務上の選択肢を適切に活用することが求められます。
内部監査人は、自身の立場や業務環境を評価し、必要な対応策を検討する責任があります。


a. 内部監査人の再配置が必要とされる状況を評価する

1. 再配置が必要な理由

内部監査人が特定の業務や部門に長期間関与すると、親近性や慣れによる評価の偏りが生じる可能性があります。
再配置は、客観性を維持するための有効な手段です。


2. 再配置が必要とされる典型的状況

  • 長期間、同じ部門やプロセスを監査している場合
  • 親族や個人的関係がある部門を監査している場合
  • 過去に当該業務に直接関与していた場合

再配置は、バイアスの発生を防ぎ、独立した判断を可能にします。


b. 個々の内部監査業務の実施又は監督を外部にアウトソースすることが適切な状況を評価する

1. アウトソースの意義

外部専門家やコンサルタントへのアウトソースは、客観性を高め、専門知識不足を補う手段です。
特に、特定分野の専門知識が社内に十分でない場合に有効です。


2. アウトソースが適切な状況

  • 高度な技術や専門知識を必要とする業務
  • 内部監査人に利益相反の可能性がある場合
  • 客観性を保つために社内リソースだけでは対応が困難な場合

アウトソースの実施にあたっても、内部監査人は適切な監督とレビューを行う必要があります。


c. 侵害の開示が必要な場合を判断する

1. 侵害の開示とは

客観性が損なわれる可能性がある状況を関係者に報告することを指します。
開示により、監査の透明性を確保し、利害関係者が適切に判断できるようにします。


2. 開示が必要な典型的状況

  • 個人的利害や親族関係が監査対象に影響する場合
  • 金銭的利益や報酬が業務判断に関与する可能性がある場合
  • 内部監査人自身が過去に対象業務に関与していた場合

開示は、客観性の維持と透明性確保のための基本的手続です。


d. 贈答品、便宜及び報酬を受け取ることが不適切な状況を認識する

1. 不適切な受領の概念

贈答品や便宜、報酬の受領は、監査人の客観性や判断の独立性に影響を与える場合があります。
内部監査人は、以下の状況を不適切と認識する必要があります。


2. 不適切な受領の典型例

  • 監査対象から高額な贈答品を受け取る場合
  • 利益相反を引き起こす可能性のある便宜やサービスを受ける場合
  • 報酬や謝礼が監査判断に影響する場合

3. 内部監査人の対応

  • 贈答品や便宜の受領を適切に拒否または報告する
  • 組織の倫理規程や贈収賄防止規程に従う
  • 必要に応じて、上長や監査委員会に開示する

まとめ

  • 客観性を促進するためには、再配置、アウトソース、開示、贈答品・便宜の管理が重要です
  • 再配置は、親近性や慣れによるバイアスを防ぐ手段です
  • アウトソースは、専門知識不足や客観性保持のために有効です
  • 侵害や利益相反の可能性は適切に開示し、透明性を確保します
  • 贈答品や便宜の受領は、客観性を損なう可能性がある場合には拒否・報告が必要です

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